[]香港最終日



3月21日、火曜日のお話でございます。

ちなみに右の写真は、ホーチミンで買ってきた湯呑み。足がかわいい。

本日は日本へと帰国する日。4泊5日なんてあっという間すぎる。これでしばらくは香港ともお別れ。最後の朝食は昨日と同じ「魚米家」で。

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マカロニのセットにしてみた。このマカロニは、食べられる!ちゃんと味があった。…てゆうかラーメンのスープと同じなんじゃなかろーか。知ったような顔をしてパンに目玉焼きとベーコンをはさんで食べてみる。

ゆっくりする間もなく、飛行場へと向かうバス停へ。運転手のおっちゃんは遅れて登場。遅れたら帰れないんですが!と焦りながらもバスが動き出すと寝てしまう。せっかく2階のいちばん前の席を陣取ったのに。

9:10頃、飛行場に到着。10:30発の飛行機、急いでチェックイン。もう真ん中の席しか無い様子。仕方ない。受付のお姉さんが襟巻きを指して「beautiful」と褒めてくれたので、気を良くする。ちょこちょことお土産を見て、搭乗。

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帰りの機内食は、蕎麦が出た。


今回は観光を楽しんだり、時間に余裕があると思ってたのにやっぱりなくなった。もっと香港を知りたい、と際限ない。

はじめて行った11月といちばん違ったのは、私の心構え。

何故だろうか、あのときはとにかく現実から逃げ出したくて逸脱したくて行ったような気がする。私は私で居たくなくて。だけど実際行って、私は私でしかないことを痛感したのだった。他の何にもなれないことを知った。何を捨てても捨てなくても、所詮私だと思った。

そうして行った今回は、私は私であることが嬉しかった。居る場所は、目安にしかならない。私はたぶんどこに行って何と呼ばれようと私なんだと思う。

中学生の頃に、坂本龍一村上龍の往復書簡のようなエッセイを読んで、その坂本龍一の一節を折に触れて思い出す。「自分の中をからっぽにして、どんな異物でも入ってきやすい状態にしておくのが快感だ」といった内容の。その頃の私は、それは坂本龍一のような才能のある人だから言える台詞なんだろうと思っていた。自分の中をからっぽにしても自信を持っていられるほどの才能がある人の。

でも、そういう意味じゃないんだろうなと最近思う。それは単純に快感なんだろうなと思う。たくさんの理論や言葉で組み立てなくても、そこに私はあるのだろうと思う。なにもないけれど、あるのだと思う。とても感覚的なおはなし。

曖昧なものです。私はただの歌うむしです。名前は、どうだっていいのです。生き物であるのは、確かです。