箱根

朝温泉に入り、朝食を食べ、昨日の疲れが取れてないのでだらだらと出発。
とりあえずケーブルカーで早雲山駅まで。そこからロープウェイに乗り換え、大湧谷、姥子、終点の桃源台。

ロープウェイはどうですか、ミーシャ。「これはすごいですね」。気に入ったみたいですね。「飛べる気がします」。落ちないでくださいね。
そして芦ノ湖カルデラ湖。海賊船に乗って、元箱根まで。

あたり前だけど、そうかー、湖って、波がないんだね。船だと酔うかなーって心配になるのだけど、ちっとも揺れなかった。快適。船に乗ると、学生の頃の、研究航海を思い出して、いつも非日常の感覚につつまれる。360度水平線の世界を、朝も昼も夜も甲板に出て眺めていた日々。
そんな郷愁に浸るもつかの間、約40分ほどの航海(ちがう)の果てに、箱根町に寄港しつつ、元箱根へ。
旧街道の杉並木を拝む。

これは、なかなかのものだった。立派。そもそも、元箱根あたりの杉の木がどれも立派。さすが旧街道。
バスで移動し、国道の脇にある古道を歩く。

古道・・・ってゆうか、けもの道だよね?道、どこ?

しばらく草をかき分けながら進むと、それらしい道に。が、前にも後ろにも誰もいない。すれ違わない。一応ある石畳も、苔むしてる。おい古道、ほんとにけもの道になってんじゃないか。
再びバスに乗り、箱根湯本駅へ。駅前でそばを食べていると、トシコ氏がかばんをがさがさしている。なにごとだろうと思っていると、ひとこと、「ミーシャは?」。あれ?ミーシャ?私の鞄・・に、いない。座席の下、いない。バスに乗るときは、抱えてたはず。と、いうことは。
急いで店を出て、バス会社の事務所へ。「忘れ物は何ですか?」「ペンギンです」。探してもらい、連絡を待つことしばし。電話が鳴る。事務所員がなにかを話す。「リュックですか?」「いえ、ぬいぐるみです」。確認を取ると、どうやら見つかったらしい。そのまま終着の小田原まで行っていた様子。
またもバスに乗り小田原を目指す。わりと、気が気じゃない。わりと、泣きそう。そしてトイレに行きたい。
そわそわしながら小田原駅、切羽詰まってまずはトイレ。出ると、トシコ氏のわきに、ミーシャが!!ミーシャってば!!何食わぬかおして!一人旅するなんて!ごめんね!
帰りのロマンスカーは箱根湯本からの切符を買っていたので、戻る。今度は電車。

どうでした、旅は?「なかなか楽しかった、と言いたいところですが、なにせ座席の下で寝転がっていたものですから」。ごめんなさい。
さて箱根湯本に着くと、なにやら不穏なアナウンスが。・・なんですと、人身事故で特急は運休ですと!?ロマンスカー動かないの!?まじで!!?
まじでした。ささくれて剥けて血まるけの心で、駅前のルノアールへ。傷心をケーキで癒す。ルノアールはどこでもクオリティが変わらなくて、すごいなーとか思う。接客の。
しぶしぶ、急行で帰る。疲れ果てて、すぐ寝る。おわり。