好きだ

実家に一泊、帰ってきた。
品川で新幹線を降りて山手線に乗り換える間に、だんだん増える周囲の雑踏、それらを体感しながら、戻ってきたな、と思って、体の力が抜けていくようだった。
疲れているなら、疲れているままでいい。
東京に住み始めてもうすぐ4年、身についてしまってきている、ここでの生活。
どんな人でも、生きていくことを許されてる、なんて許容範囲の広い街なんだろうね。正規分布のすみっこまで、存在していられる。
生まれ育った街を、確かに好きだ。でも、好きなことを、好きなようにするのに、努力が必要だと感じてた。スタートラインに立つための、始める前の努力。
東京にいて、そのハードルを低く感じるのは、自分がすでに大人だからなのかな。
感じたことを、そのまま表現してもいいんだって、誤解はあっても、正しく届くこともあるんだって、自分と誰かの間に、溝以外のものがあることもあるんだって。
音楽をやってることを、リアルでひた隠しにしてしまうのも、たぶんその頃の、偏見を恐れた自分の残骸。
好きだよ。とても好きだよ。
言葉が溢れちゃう。今とっても、好きなもの、好きな人に、好きだって言いたいんだ。
インターネット、どんどんもっと広がれ、世界を平らにしておくれ。