光の匂い 昼のサイレン 緑のシグナル

家の中で、いちばんの風の通り道で、畳に座って本を読んでた。土壁は、ちょっとひんやりしてるかもしれない。
なんとなく、まっすぐに家に帰りたくなくて、遠くに見えた鉄塔を目指して、日陰の道を歩いた。遠くに見えた鉄塔は、思ったよりすぐ近くで、見上げて大きいな、と思ったけど、写真に撮ったらちょっとつまらなかった。
きれいな水色の空だった。
ギターを弾いてちょっとだけ録音した。曲げた腕の内側から汗が流れた。
どうして今年の夏は、なにも特別なことがないのに、こんなに楽しいんだろう。
やりたいことをできる、と感じる。こころもからだも軽やかだ。とっても暑いのに。ダラダラ汗をかくと、清しくなれる気がする。